バスケWリーグファイナル、トヨタ自動車先勝 安間20得点、要所で存在感


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 バスケットボール女子Wリーグのプレーオフは20日、東京・代々木第二体育館で2戦先勝方式の決勝第1戦が行われ、初優勝を狙う西地区1位のトヨタ自動車が12連覇を目指す東地区1位のENEOSに71―66で先勝した。第2戦は21日に行われる。

 トヨタの先発ガード、安間志織(北谷中―福岡・中村学園女子高―拓殖大出)は31分13秒出場し、いずれもチームトップの20得点、8アシストを記録し、攻撃をけん引した。

 トヨタは馬瓜エブリンらの得点で、第1クオーターを21―4とリード。最終クオーターは一時1点差に迫られたが、安間の3点シュートや馬瓜エのフリースローなどで逃げ切った。

 ENEOSは序盤の動きが硬く、猛追も及ばなかった。


救世主安間、要所で得点

鋭いドライブで切り込み、シュートを放つ安間志織=20日、東京・国立代々木競技場第二体育館(長嶺真輝撮影)

 最大21点のリードを奪いながら、第4Q残り5分20秒で1点差まで詰め寄られたトヨタ。タイムアウトを取って流れを切る。ここで救世主が現れた。エースガードの安間志織だ。

 左サイドから鋭いドライブを仕掛けてファウルをもらいながらレイアップを沈めると、ベンチが湧く。さらに安間の3点弾などで7点差とし突き放した。しかしリーグ11連覇中のENEOSも諦めない。残り47秒で再び2点差に。この土壇場で、安間が今度は守備で存在感を発揮した。

 再三ドライブで得点された相手ガードに激しいプレッシャーを仕掛け、抜かれない。ミスを誘い勝負を決めた。「後半詰められたが、終盤は私たちの激しい守備ができた」。チームの持ち味を体現した。

 後半、昨年12月の皇后杯決勝でENEOSに悔しい逆転負けをしたことが頭をよぎったという安間。ベンチで「皇后杯はここからやられてるよ」と声掛けし、仲間を鼓舞した。デビュー5年目。次戦に勝利すれば、自身初のリーグ制覇が決まる。「激しい守備から全員でリバウンドを取り、全員で走るバスケが表現できれば、しっかり戦える」。次も先頭でチームを引っ張る。

 (長嶺真輝)