「100万円振り込めば1億円」メール詐欺被害を防いだ銀行員に感謝状 浦添署


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感謝状を贈った沖山秀彰浦添署長(右)と、沖縄銀行西原支店の嶺井静香さん(中央)=19日、西原町

 浦添署は19日、沖縄銀行西原支店(西原町)の嶺井静香さん(41)に感謝状を贈呈した。携帯電話に届いた架空請求メールにだまされ、現金を振り込みに来店した30代の女性に、嶺井さんが「一緒に警察に相談しましょう」などと声を掛け詐欺被害を防いだ。

 浦添署などによると1月下旬、女性の携帯電話に「100万円を振り込めば、1億円がもらえる」との内容のショートメールが届いた。振り込み手続きに来店した女性の言動に違和感を覚えた嶺井さんは、詐欺の可能性を女性に告げた。女性に付き添い浦添署に相談した。

 犯罪抑止などの研修を積んできた嶺井さんは「17年間、勤務しているが、実際に目の前で起こったのは初めて。最初は驚いたが、女性が震えていたので丁寧に説明を繰り返した。話を聞いた小学生の娘が『すごいね』と喜んでくれた」と笑顔を見せた。

 感謝状を手渡した沖山秀彰浦添署長は「架空請求などの詐欺行為は全国で後を絶たない。少しでも違和感を覚えた際は、積極的な声掛けをお願いしたい」と述べ、犯罪抑止に向け引き続きの協力を求めた。