日航機部品、多良間漂着 昨年エンジン破損 「カウル」一部


社会
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破損したボーイング777機のエンジンカウル=2020年12月5日、那覇空港

 【東京】昨年12月4日、那覇発羽田行き日航904便ボーイング777が離陸直後に左翼エンジンを破損し、那覇空港に緊急着陸した件で、運輸安全委員会は23日、破損した機体の一部とみられる部品が多良間島(多良間村)で発見されたと明らかにした。エンジンを覆う「カウル」の一部とみられる。安全委が委員長の定例会見で発表した。

 安全委によると、部品は今月9日、トラブルが発生した海上から南西約400キロの多良間島の海岸で発見された。縦約80センチ、横約120センチ、重さ約14キロで、多良間空港の職員が海岸を清掃していた際に見つけ、地元警察に届け出た。部品番号と製造番号から日航機の部品と判明した。

 トラブルを巡っては、国土交通省が重大インシデントに認定。安全委が左側エンジン前部の「ファンブレード」と呼ばれる長さ約1メートルの羽根状の部品1枚が金属疲労で破損していたと発表した。安全委は、破損したブレードが当たったことでカウルが損傷した可能性も含め、トラブルの詳しい原因を調べている。