米軍ヘリ、重機つり下げ海岸線通過 読谷・トリイの地元反発必至


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フォークリフトをつり下げ飛行する米海兵隊のCH53大型輸送ヘリコプター=23日午後、読谷村のトリイ通信施設(読者提供)

 【読谷】沖縄県読谷村の米陸軍トリイ通信施設で23日午後、在沖米海兵隊のCH53大型輸送ヘリコプターがフォークリフトをつり下げて飛行する様子が確認された。同様の訓練が確認されたのは2020年2月以来。読谷村や村議会は、つり下げ輸送など危険を伴う訓練を認めておらず、周辺住民からも反発の声が上がるのは必至だ。

 午後4時5分ごろ、2機のCH53がトリイ通信施設内の管理着陸帯に着陸した。2機のうち1機が地上でフォークリフトを機体に取り付け、同44分に読谷村の海岸線を通過して北上した。残り1機はつり下げずに移動する様子が確認された。つり下げ輸送したCH53は午後5時半すぎに再び同基地に戻り、同53分に別のフォークリフトをつり下げ北上した。いずれも鳥島射爆撃場へ向かった可能性がある。

 CH53を巡っては、20年2月につり下げ輸送中の射撃用標的を読谷村沖の海上に落下させる事故を起こしている。米軍は原因が究明されないまま事故発生の2日後に同型機でフォークリフトのつり下げ輸送を強行、周辺自治体や住民から反発の声が上がった。