遺骨と石灰岩の判別困難「専門職員でなんとか」委員会で県が答弁


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名護市辺野古の新基地建設埋め立て使用で批判が上がっている土砂採取場所=2月25日、糸満市米須(小型無人機で撮影)

 沖縄県議会土木環境委員会(瑞慶覧功委員長)は23日、沖縄戦戦没者とみられる遺骨が見つかった糸満市米須の土砂採掘予定地の開発計画などについて、陳情を審議した。採掘予定の土砂に混ざった遺骨を判別できるかについて県保護・援護課の大城清剛課長は「石灰岩と混ざるとかなり区別が付きにくいなど、専門の職員でなんとか見分けがつくと聞く。なかなか見つけづらいのが事実だ」と述べた。島袋恵祐氏(共産)への答弁。

 今月18日に県が受理した採掘事業者からの開発届け出で遺骨への対応が盛り込まれているかについて、比嘉貢自然保護課長は「記載すべき事項は自然公園法と同法規則に基づく。遺骨に関する事項は書いていない」とした上で「事業者からは遺骨の収集には協力したいという話は聞いている」と明らかにした。照屋守之氏(沖縄・自民)への答弁。

 糸満市と八重瀬町にまたがる沖縄戦跡国定公園の中に鉱山を持つ事業者の数について、比嘉自然保護課長は18事業者だと説明。開発行為に関する申請状況を県が確認したところ「18のうち15事業者から回答があった。手続きがなされているのは許可業者1、届け出事業者は5事業者。残り9事業者は内容を引き続き確認をしている」と説明した。比嘉瑞己氏(共産)への答弁。