宜野湾市男女共同参画推進条例 市議会 内容後退で可決


社会
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宜野湾市役所(資料写真)

 【宜野湾】宜野湾市議会(上地安之議長)は26日の3月定例会最終本会議で、市が提出した市男女共同参画推進条例案を全会一致で可決した。昨年6月の定例会で主要与党会派の反対で否決された、前回の「市男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例」案から、事実上後退する内容となった。

 「多様性」表記など変更

 条例案は全ての人の人権尊重を図るため、市と市民らが男女共同参画を推進することを盛り込んだ理念条例で、施行は7月1日。

 前回案は、主要与党会派から表題の「多様性」や、条例案の文中の「性的指向」という表現などに疑義の声が上がった。

 今回の条例案では表題から「多様性」を削ったほか、前回の条例案で盛り込まれていたヘイトスピーチ禁止の項目を削除した。「性的指向」などの文言をなくしたが、性的少数者など多様な人々を盛り込む観点から「性別等」という表現を使った。

 松川正則市長は「条例を根拠により男女平等、参画のまちづくりに取り組みたい」と話した。県内11市ではこれまで、宜野湾市のみが男女共同参画条例を制定していなかった。