伊禮自動車工業が沖食商事に事業承継 物流強化へ


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 慶田城 七瀬
株式譲渡の調印を行い握手を交わす、伊禮自動車工業の伊禮安吉社長(右)と沖食商事の中村徹社長=25日、うるま市の琉球銀行具志川支店

 琉球銀行(川上康頭取)は25日、同行の事業承継支援により、うるま市の伊禮自動車工業(伊禮安吉社長)が、沖食商事(中村徹社長)に株式譲渡による事業承継をしたと発表した。同日、調印式が行われた。

 伊禮自動車工業は、1973年創業。跡継ぎに悩んだ伊禮社長が、昨年1月に琉銀側に相談した。

 沖食グループは、米を運搬する大型車両や営業車両のメンテナンスなど物流強化のため、グループ内に自動車整備を行う企業を持ちたいと考えていた。琉銀に事業承継を希望する企業の紹介を依頼し、昨年12月に同行の仲介で基本合意に至った。

 伊禮自動車工業は26日に株主総会を開き、新社長に沖食商事の知念正人取締役部長を選任する予定。従業員10人の雇用は継続する。

 伊禮社長は「息子に継がせようとしたが、他の仕事もしているため厳しかった。事業承継できてうれしく、安心した」と話した。

 中村社長は「車両整備はずっとやりたかった事業だ。安心安全に米を届けることが私たちの使命で、具現化できることを期待している」と語った。知念氏は「高い技術力を融合することで、互いに発展できる」と期待を込めた。