北部基幹病院の建設地は農大跡 26年に開院目指す 名称は「公立沖縄北部医療センター」


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北部基幹病院の建設が予定されている県立農業大学校の敷地入り口=名護市大北

 【北部】名護市の県立北部病院と北部地区医師会病院を統合する新たな病院が、名護市大北の農業大学校敷地に建設されることが25日、名護市のホテルゆがふいんおきなわで開催された同整備協議会で決まった。新病院の名称は「公立沖縄北部医療センター」になる。2022年に基本計画を策定予定で、24年度に農業大学校の移転と解体工事を開始、26年の開院を目指す。

 新病院の建設場所は、名護商業高校跡地と名桜大学周辺用地(いずれも名護市)が候補に挙がっていた。県は2月末までパブリックコメントを実施して意見を募り、コンサルティング企業に委託して候補地を評価した。農業大敷地の面積は約10万平方メートル。関連法令、ライフラインなど7項目の選定要件で総合的に評価された。「必要な面積が確保できる」など長所が挙げられた。

 114件集まったパブリックコメントの中には「名護市消防本部が600メートル圏内にあり、緊急時の対応が迅速にできる」などの意見も寄せられた。

 農業大の圃場(ほじょう)移転の調整が必要で、工事開始時期が遅れる可能性がある。24年度に移転・解体工事に着手することから、26年の開院に間に合うか懸念もある。県は「解体作業とボーリング調査などを同時並行で進められるように検討する」と述べた。コミュニティーバスの運行など交通アクセスの改善についても提言された。