沖縄工業が終盤で勝ち越し 新垣、千金の2点適時打 県春季高校野球第8日


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沖縄工業―KBC未来 8回裏1死満塁で勝ち越しの2点適時打を放つ沖工の新垣康貴=30日、那覇市の沖縄セルラースタジアム那覇(又吉康秀撮影)

 沖縄工打線のトップに据えられた新垣康貴。この日の初安打が値千金の一打となった。

 中盤で追い付かれ、迎えた八回。1死満塁の大チャンスに打順は1番に。それまでの4打席で無安打だった新垣が意地を見せた。「バットを短く持ってコンパクトに振った」と甘く入った変化球をフルスイングすると左越えの適時打で2点を勝ち越し。一塁塁上でガッツポーズし、雄たけびを上げた。これまで公式戦ではKBCに全敗していただけに、知名淳監督は「パンチ力はないが、どこからでもつなげて粘れる打線」と、下位からつないで挙げた2点を褒めたたえた。

 先発マウンドには今大会急成長株の左腕・翁長大士が上がった。初戦から全試合で先発を任せてきた知名監督は「練習試合では変化球に課題があった。大会では落ち着いた投球でリズム良く投げている」とこの日も託した。丁寧に低めを突く投球で、テンポ良く打たせて取った。

 先発としての自覚も感じているという翁長は、今大会を最後に沖縄工を去る知名監督のためにも「優勝をプレゼントし、気持ち良く送り出したい」とあと2勝を目指す。

 (上江洲真梨子)