美里工、平良が完投 闘志むき出し、最小失点 県春季高校野球第8日


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
美里工―浦添商 10奪三振の力投で勝利に貢献した美里工の平良月=30日、アグレスタジアム北谷

 両チームの威勢のいい掛け声が絶え間なくグラウンドに響き渡る。五回まで両先発が要所を締め、双方無失策。序盤から締まった展開が続き、スコアボードにゼロが並んだ。

 試合が動いたのは六回。美里工は2死から連打で一、三塁とし、平良月の中前打で先制する。しかし、その裏にすぐに追い付かれ、なお1死一、三塁のピンチ。平良が気合を入れ直した。「全力で、気持ちを込めた」。切れのある直球とスライダーを主体に後続を右飛と空振り三振に仕留め、最少失点で乗り切った。闘志むき出しだった平良は「しゃー!」と豪快にほえた。

 「明るく、楽しく、元気良く」がモットーの美里工。バックの守備陣も常に声を掛け合い、連係の確認を怠らなかった。好守で完投した平良をもり立てた三塁手の具志堅涼太は「声でも相手に負けないようにしている。守備では常に『自分のところに飛んでこい』と思っている」と頼もしい。

 次戦は秋の2回戦で五回コールド負けを喫した興南。具志堅は「練習してきたことを出せれば勝てる。リベンジしたい」と力強く語った。

 (長嶺真輝)