玉城知事、多くを語らず 浦添ふ頭形状案 浦添市長は「75点」


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会見で記者の質問に答える玉城デニー知事=31日、県庁(代表撮影)

 那覇港浦添ふ頭地区に整備する民港の形状案が発表されたことについて、玉城デニー知事は31日の記者会見で見解を問われ「年度内でまとめられたと承知している」と述べるにとどめた。軍港の移設位置については「この中で軍港についての話し合いは行われていないので承知していない」と語った。埋め立て反対論についても本紙が尋ねたが、玉城知事は「(地元と国でつくる移設)協議会で意見が交わされる」と話し、従来通りの見解を示した。

 浦添市の松本哲治市長は「(県や那覇市、那覇港管理組合との)4者で合意して進むしかない以上、それぞれの言い分を取り入れて作った」と述べた。100点満点中「75点」と評した。一方、軍港の代替施設が北側に位置することや、物流空間の用地が広く確保されている点については「マイナス」という。「ビーチ」については「皆さんが頭で思い浮かぶような白い砂浜をビーチと言っている訳ではない。イノーを生かして自然プールを作るなどのやり方もある」と語った。

 那覇市の城間幹子市長は「今後は速やかに港湾計画が改訂され、事業が推進されていくことが望ましい」とのコメントを出した。

 防衛省の担当者は「民港部分の形状が取りまとめられ、地元で合意されたことは歓迎する」と進展を評価した。今後、軍港部分の検討に当たっては現状の北側案を基に、詳細な検討を進める考えを示した。