世界自然遺産「今年こそ」 5月にも登録可否の勧告 意気込む本島北部の村長たち


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
沖縄本島北部、やんばる地域の豊かな自然=2020年12月12日、国頭村(小型無人機で大城直也撮影)

 【北部】7月にオンラインで開催される国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会に先立ち、ユネスコの諮問機関が5月下旬にも「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」を含む自然遺産候補を登録すべきかどうか勧告する見通しになった。勧告を目前に控えた本島北部の首長からは期待の声が上がった。

 大宜味村の宮城功光村長は「どうなるか心配していたが登録に向けた日程のめどがついて良かった」と喜んだ。東村の當山全伸村長は「今年こそは大丈夫だ。環境保全と経済振興を両立していきたい」と意気込む。国頭村の知花靖村長は「登録が決まればコロナで打撃を受けている沖縄にとって明るいニュースになるはずだ」と期待を寄せた。

 ユネスコの諮問機関、国際自然保護連合(IUCN)は2018年5月に米軍北部訓練場跡地が推薦地域に含まれていないことなどを指摘し、「登録延期」を勧告していた。政府は19年に推薦書を再提出したが、20年の世界遺産委員会は新型コロナウイルスの影響で中止になった。