サッカーJ2で開幕5連勝中のFC琉球が3日、タピック県総ひやごんスタジアムで大宮アルディージャと戦う。19年のJ2参入後の連勝記録を塗り替え「5」とした。14年からのJ3参入後の球団連勝記録は現在「5」で、勝てばいずれも更新が懸かる試合となる。快進撃を続ける琉球の強さに迫る。
前節の千葉戦後のインタビューで樋口靖洋監督は「今季はこういう戦い方もできる」と語った。先制されてから逆転した展開を指していた。この2年間、堅守を誇る千葉に琉球の攻撃ははね返され、昨季はリーグ半ばから他チームも千葉のように引いた守備を敷くようになっていた。その意味で千葉戦は琉球の攻撃力の試金石と言えた。
4節まではショートカウンターによる前半の先制点が勝利につながっていたが、前節は焦らずじっくり攻めた。予期した通り千葉の守備は堅く中央は崩せなかったが、後半に横へのスライドが遅れ始めていた。そこを右サイドバック田中恵太が突いた。
2得点はいずれも田中のクロスからのヘディングだった。頭が得意な清水慎太郎や上原慎也が投入されており、田中は「クロスの比重は増していた感覚はあった」と振り返る。1点目は阿部拓馬の個人技の力も大きかったが、2点目は清水との練習通りの結果だった。田中は「蹴った瞬間に決まると分かった」と話す。
樋口監督は「まだやれる」とさらなる改善を求めている。田中も「チームに圧倒的な強さはない」と慢心はない。2年間で大宮との対戦成績は4戦3勝。気を引き締めて臨むつもりだ。
(古川峻)