沖縄のコロナ死亡率、90代以上は20% 感染者の48%は30代以下、死者ゼロ


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 県内の新型コロナウイルスの感染者が累計1万人を超えた。昨年2月の初確認後、5~6月は「感染ゼロ」が続いたが、その後は夏場や年末年始、現在の「第4波」まで断続的に感染拡大が繰り返され、計129人が亡くなった。高齢者ほど死亡率は高くなっている。ワクチン接種が今後本格化する一方、変異株の広がりも懸念され、県民一人一人に感染防止対策の徹底が求められる日々が続く。

 感染者数に占める死亡者数の割合(死亡率)は、年代が上がるにつれて高くなり、70代以上で約5%、90代以上で約20%と5人に1人に上る。40代以上では、年代が上がるごとに感染者は少なくなる一方、死亡率が高まる傾向が続いている。

 感染者数と死亡者数を年代別に見ると、30代以下の感染者は4785人で全体の48%を占めたが、死者は1人もいなかった。

 一方で70代は感染者647人に対し死亡者27人(死亡率4.2%)、80代は感染者447人に対し死亡者42人(9.4%)、90代以上は感染者203人に対し死亡者40人(19.7%)だった。年齢非公表の死亡者が10人いるため、実際は30代以下の死亡者がいる可能性はある。

 全体の死亡率は、新型コロナウイルス感染症が出始めた昨年4~6月は4.9%だったが、7月以降は治療成績も改善するなど低下し1・2%となっている。

 県の糸数公保健衛生統括監は「全国平均と比較して死亡率は高くはないが、高齢になると死亡率が上がるのは間違いない」と述べ、高齢者に感染を広げない対策が重要だと強調した。