全日本王者・宮城陽が尾車部屋に入門 教員の道と悩んだ末、角界挑戦を決意


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 宮城 陽

 相撲の2019年全日本個人体重別選手権大会シニア男子85キロ未満級で優勝した宮城陽(22)=北部農林高―日体大出=が8日までに、大相撲の尾車部屋への入門を決めた。宮城は「無差別級でも歯が立たないわけではなかった。大きい人と対戦して勝ちたい」と相撲に打ち込める環境を求め、入門を決意したという。12日に正式に部屋入りする。

 名護市出身で身長168センチ、体重95キロ。日体大3年だった19年5月に全日本85キロ未満級を制し、同年10月の世界選手権に出場した。初戦で敗れた後の敗者復活戦で3連勝するなど巻き返し4位に入った。

 卒業後は教員になることを考えていたが、相撲への情熱が冷めなかった。強者がそろうチーム内練習で無差別級でも戦える手応えもあり、悩んだ末に角界入りして相撲をやりきることを選択した。

 今後関係先へあいさつした後、4月下旬に新弟子検査を受ける。合格できれば、5月の夏場所前相撲で初土俵を踏み、7月の名古屋場所から序の口で始まる予定だ。

 憧れる大学の先輩で指導法にも興味があった元関脇嘉風の中村雅継親方に師事。「今の体では通用するとは思っていない」とまずは体格の増強を目指す。「粘り強さと押し相撲を磨いていきたい」と意気込みを語った。