「本当につらい」…20年度の基地苦情、過去最多759件 米軍機の離着陸も最多


この記事を書いた人 Avatar photo 上里 あやめ

 沖縄県宜野湾市が2002年度から受け付けている基地被害110番には、米軍普天間飛行場に起因する騒音などに対する苦情が日々寄せられる。20年度は過去最多の759件に上った。また沖縄防衛局が17年度から実施している目視調査によると、普天間飛行場で20年度に航空機が離着陸するなどした回数は2月時点で調査開始以来最多の1万6883回となっている。常駐機の離着陸が多い。

 市への20年度の苦情内訳は騒音などが663件で、午前8時に普天間飛行場内から流れる日米の国歌が88件、地上デジタル放送の受信障害が8件となっている。

 これまでは18年度の684件が最多だった。夜間飛行や騒音の大きいジェット機の飛来があるとの苦情が増える傾向にある。

 苦情には「心身に異常を来たしそう」「本当につらい」といった悲痛な声がある。担当職員や市長が全て目を通し、米軍と防衛局に送り、市民生活への配慮を申し入れている。

 3月分を除いた20年度の離着陸の内訳は常駐機が1万4562回で、これまで最多だった18年度の1万4576回を上回りそうな勢いだ。

 外来機は2321回で、最多だった19年度の2776回に続いている。