サッカー明治安田J2の第7節は11日、各地で行われ、FC琉球は水戸市のケーズデンキスタジアム水戸で水戸ホーリーホックと戦い、2―0で勝利した。開幕から引き分けを挟んで7試合負けなしで、19年のJ2昇格後のチームの連続無敗記録を更新した。6勝1分けで勝ち点19。順位は2位。互いに攻撃的なサッカーが強み。ハイライン、ハイプレスを仕掛ける水戸に対し、琉球も裏を取られるリスクを辞さずにラインを上げて応じた。無得点だった前節の反省を生かして相手守備の裏を狙い、ロングボールやクロスから決定機を生んだ。次戦は17日午後5時から、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで東京ヴェルディと戦う。琉球のJ2でのホーム無敗記録は9試合。J3時代を含めると30試合となっている。
あっという間の連続得点だった。後半15分、空中戦が得意なFW清水慎太郎がコーナーキックで競り勝って先制点を挙げると、そのわずか2分後だ。右サイドを駆け上がりフリーで受けたDF田中恵太のアーリークロスに、交代直後のMF清武功暉が走り込んで流し入れた。「冷静に当てるだけだった」と練習通りのクロスへの裏抜けだった。
水戸は昨季J2最多得点と屈指の攻撃力を誇る。琉球のシュート14本に対し、水戸は15本とどちらも見せ場をつくった。しかし樋口監督が「点の取り合いにさせない」と語ったように、勝敗を分けたのは守備の強度だった。
琉球が前半8分に受けたカウンター。自陣で相手にボールが渡ると、センターバック知念哲矢と岡﨑亮平が慌てず戻って挟み込み、飛び出したGK田口潤人がセーブしてしのいだ。岡﨑は「百点満点ではないが、失点せず我慢できていて連係が高まっている実感がある」と語った。
チーム内競争も好調の要因だ。樋口監督は「おれを出してほしいというアピールを感じる」と普段の練習を振り返る。ゲームに懸ける個々の熱量が球際の強さや好守につながっている。今季の失点3はリーグ最少だ。
清武は「ここからまた連勝を重ねたい」とさらなる躍進を目指す。
(1)Ksスタ
琉 球 6勝1分け(19)
2―0(0―0,2―0)
水 戸 3勝4敗(9)
▽得点者 【琉】 清水(2)清武(1)
▽観客 2401人
無失点は評価
樋口靖洋監督(琉球)の話 相手攻撃の勢いをどこで消すかがポイントだった。ずるずる下がって対応したら勢いづかれる。勇気を持っていつもより10メートル高い位置でボールを取ろうと話した。前からプレッシャーをかけ、全体で意識を共有できた。無失点は評価できる。