「あなたを忘れない」 北谷・米兵女性殺害事件から2年 アラハビーチで追悼集会


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2年前に北谷町内で米兵に殺害された女性を思い、追悼集会を開くチームあかばなーのメンバー=11日、北谷町北谷の安良波公園アラハビーチ

 【北谷】沖縄県北谷町桑江で在沖米海兵隊所属の海軍兵が日本人女性を殺害し、自殺した事件から13日で2年がたつのを前に、チームあかばなーは11日、北谷町北谷のアラハビーチで追悼集会を開いた。チームあかばなーは写真家の石川真生さんの呼び掛けで集まった有志で、女性殺害事件を胸に刻み、女性の人権を守り、新たな被害者を出さないことなどが目的。集会は昨年に続き2度目の開催で9人が参加した。

 参加者はそれぞれ「あなたを忘れない」「米軍の犯罪をなくそう」「女性が安心して暮らせる沖縄へ」などと紙に書いたメッセージを掲げ、二度と同様の事件が起こらないことを願った。

 強姦救援センター・沖縄代表の高里鈴代さんは「亡くなった女性は、亡くなるということで声を上げている。彼女の声をしっかりと受け止める。同様の事件が起こらないようにしなければならない」と決意を述べた。

 宜野湾市の知念涼子さんは「同じ事件が繰り返されている。米兵は女性を“物”として見ているのではないか。亡くなった女性の無念を晴らし、事件を減らすためにも、できることからしていきたい」と語った。

 女性は加害男性のつきまといの被害に遭い、軍は男性に接近禁止の命令を出していたが事件は防げなかった。

 県は事件を受けて、米軍人・軍属との家庭問題や交際トラブルの相談窓口を今年1月に北谷町役場内に初めて設置するなど対応を進めている。