沖縄の観光客数 4月は60%減の34万560人 5月は55%減 19年比


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 沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)は13日、新型コロナウイルスの感染拡大前の2019年と比較して、4月の入域観光客数が60%減の34万560人、5月が55%減の37万5705人に落ち込むとの推計を公表した。新型コロナの感染急拡大による「まん延防止等重点措置」の適用を受け、3月に発表した21年度の目標値の下限想定をさらに下回る、厳しい見通しとなった。

 13日に那覇市内で開かれた沖縄ツーリズム産業団体協議会の意見交換会で、直近の見通しを説明した。

 ゴールデンウイークの観光客は、19年同時期の50%程度と予測した。観光業界にとっては2年連続で大型連休の集客が落ち込む見込みとなり、会議に出席した観光事業者から「直接給付をしてほしい」など支援の訴えが相次いだ。

 13日時点の県内ホテルの予約状況は、4月が19年同月比64・2%減、5月は同58・4%減、6月は同62・1%減となっている。4~6月の県内への修学旅行も、3月9日時点で449校、計6万7250人が予定していたが、キャンセルが出始めているという。

 OCVBの担当者によると、3月半ばまでは卒業旅行などで好調だったが、感染の急拡大を受けて観光需要は急速に落ち込んでいる。感染状況によってさらに落ち込みが拡大することが懸念される。