伊江島空港定期便、スポーツ振興に意欲 伊江村長3選・島袋秀幸氏に聞く


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3期目の当選を果たしインタビューに応じる島袋秀幸氏=14日、伊江村役場

 【伊江】13日に告示された伊江村長選は、現職の島袋秀幸氏(68)=無所属=が無投票で3期目の当選を果たした。意気込みなどを聞いた。

Q.前回は44年ぶりの選挙戦だったが、今回は無投票になった。受け止めを。

 「前回選ばれた私がきちんと仕事ができるか、村民は注目していた。認められて光栄だ。今回は無投票の方がより島のためになると、村民が考えた結果だと思う」

Q.2期目、どのような施策が村民の評価を得たか。

 「長年の懸案だった伊江港の整備は2021年度に完了する。下水道整備も一部は本年度、工事に入る。15年度から始めた村独自の不妊治療費助成は、20年度までに30人の子どもが生まれており、うれしく思う」

Q.3期目の重点施策は。

 「最優先は新型コロナウイルス対策。感染者ゼロが続くよう予防策を徹底し事業者支援も行う。ドームなどが完成する総合運動公園を活用しスポーツコンベンションを強力に進める。新たな観光振興策として推進室を設置したい。肉用牛の預託制を導入した畜産総合施設は離島畜産のモデル事業としてJAと連携する。中央公民館改築と歴史民俗資料館整備にも取り組む」

Q.伊江島空港への定期便運航などを求める意見書を村議会が3月に可決した。

 「村としても管理者の県に調査を要請している。北部への新たな空港整備は困難だが既にある空港を活用したい思いは同じだ。経済界の機運も高まっており大きなチャンスだ。米軍制空権など解決すべき課題は大きいが、北部新興会などと連携して方向性を見いだしたい」

Q.米軍訓練による騒音や落下物被害への対応は。

 「従来通り毅然(きぜん)とした態度で臨む。パラシュート降下訓練に伴う事故に対しては原因究明と再発防止を求め、騒音については住民の負担にならない対策を米軍や沖縄防衛局に求めていく。村独自の住宅防音助成事業も引き続き進める」

(聞き手・岩切美穂)