石垣市にリゾート型高齢者移住地 「スーパーシティー」特区で提案


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 石垣市が指定を目指す「スーパーシティー」型国家戦略特区への応募概要が15日までに、関係者への取材で判明した。石垣空港周辺にゴルフコースや富裕層住宅、高級ホテルなどを集約しつつ、医療介護、生涯学習など総合的な機能を備えたリゾート型の「CCRC」(高齢者移住地域)の形成を目指している。市は16日にも内閣府へ提案書を提出する。

 石垣市のスーパーシティー構想は空港と石垣港周辺の2拠点で整備し、先端的サービスを提供する。

 市はこれまで選定事業者や導入技術の概要を公表していたが、具体的な施設整備の内容や場所などは明らかにしていない。

 関係者によると、石垣空港周辺は各施設の集約に加え、規制改革と人工知能(AI)を使い、自動運転技術などを取り入れた次世代移動サービス「MaaS」や、ドローンを活用した物流、海洋ごみ回収システムなどを構築する。

 石垣港の周辺は「シーフロント構想」として整備を推進し、ハブ港としての港湾整備や、キャッシュレスを推進した免税店の整備などを目指している。

 市が連携事業者として選定したのは、プラネット(東京)、アクセンチュア(東京)、隈研吾建築都市設計事務所(東京)の3社による共同事業体(JV)。市の発表によると、丸紅やパナソニックなど国内大手を含む30社の参加を計画している。

 政府は16日まで全国の自治体の応募を受け付け、5カ所程度を選定する考えを示している。

 特区の指定を受け、住民の同意を得た上で事業計画を申請すると、首相が担当省庁に規制緩和の特例を求める。