水上の教室「第6代海邦丸」初出港 沖水や宮古総実の実習へ最新設備


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お披露目された第6代「海邦丸」と共に43日間の航海に出港する沖縄水産高の実習生ら=12日午前10時半ごろ、糸満市西崎の糸満漁港(新里圭蔵撮影)

 沖縄水産高校や宮古総合実業高校の生徒が利用する県立高校実習船、第6代「海邦丸」の出港兼完成披露式が12日、糸満市の糸満漁港で行われた。県教育委員会や沖水の関係者らが実習船の完成を祝い、初出港を見送った。

 第6代海邦丸は先代の「海邦丸5世」の老朽化に伴い、約22億円かけて新造された。総トン数699トンは実習船として全国トップクラスの大きさで、生徒の定員は48人から62人に増加した。横揺れ防止機能など最新鋭の設備を備え、安全で快適な実習ができるようになった。

第6代「海邦丸」

 式典で沖水の福地修校長は「実習船は『動く教室』と呼ばれ、水産教育の柱だ。多くの若者が実習を通して育つことを期待したい」とあいさつした。

 専攻科2年の藏下瑠加さんは「全国トップクラスの実習船で知識や技術を習得し、将来活躍できるよう、たくさんの経験を積み、学びたい」と話した。

 式典後、第6代海邦丸は沖水専攻科の37人を乗せて出港した。宮古島で宮古総実の生徒9人を乗せた後、グアム西側の海域でマグロはえ縄漁の実習を行う。43日間の航海を予定しており、帰港は5月下旬となる。