一緒に作ろう「こどものまち」 琉大生が企画、8月開催 主権者意識学ぶ場に


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 慶田城 七瀬
「miniにしはら」の開催に向けて準備を進める琉球大学の学生団体FORCEのメンバー=9日、西原町千原の琉球大学

 3日間限定「こどものまち」をつくろう! 琉球大学の学生団体FORCE(フォース)が、体験型の主権者教育イベント「miniにしはら」を企画し、8月にも開催する。イベントでは、子ども自身のアイデアでさまざまな店を出したり、働いて得た通貨で買い物ができたりするほか、選挙で選ばれた「市長」を中心に仮想の都市を改革していく。学生らは「自分の手で町は変えられるという実感を持ってほしい」と意気込んでいる。

 「こどものまち」は、ドイツ・ミュンヘン市で1979年に開催された「ミニ・ミュンヘン」が発祥。仮想の都市を子ども中心に運営するのがイベントの核となっていて、開催中に都市の様子も変化する。主権者教育に効果があると注目され、日本国内でもイベントが各地で開催されるようになった。

 フォースは「こどものまち」を県内で開催するため、2020年に発足した。教育学部4年の小渡宇翔(たかと)さん(21)は「沖縄は、米軍基地や子どもの貧困などの課題が多い。自分事として考えるために、身近なところから変えられるという体験が必要だ」と、開催の意義を強調した。まちづくりを体験してもらうことで、現実社会での主権者意識が高まることを狙いとしている。

 県外のイベントに参加した同学部4年の小山穣さん(22)は「キッザニア(職業体験ができる人気施設)のように楽しめるイベントだ。市長の提案で入場ゲートを飾り付けるなど、町が変わっていく様子も楽しめる」と話した。

 開催場所は西原町内で検討中で、小学5年~中学3年の子どもスタッフ30人を募集している。コロナの感染状況を見定め、7月まで毎週土曜日に事前学習を開催する。事前学習に参加した子どもスタッフから市長を選ぶほか、イベント期間中に選ばれたもう1人の市長の計2人を中心に運営する予定。イベントは1日300人の参加を想定。機材や感染防止対策などに費用が掛かるため、クラウドファンディングで資金を募っている。

サイトはhttps://camp-fire.jp/projects/view/406874