FC琉球、負けなし7勝目 東京Vに快勝2-0 3試合連続で無失点


社会
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 サッカー明治安田J2の第8節は17日、各地で行われ、FC琉球は沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで東京ヴェルディと戦い、2―0で快勝した。7勝1分けで勝ち点22。順位は2位のまま。19年のJ2昇格後のチームの連続無敗記録を「8」に伸ばし、初めてJ2で3試合連続で無失点。次戦は21日、午後7時から東京都の町田GIONスタジアムでFC町田ゼルビアと戦う。

(1)タピスタ
琉球 7勝1分け(22)
 2―0(0―0,2―0)
東京V 3勝1分け4敗(10)
▽得点者 【琉】 田中(2)富所(PK)(1)
▽観客 2308人

 【評】前半41分、相手選手の退場で優位に立ったが、守備に比重を置いて勝ち点1を狙う東京Vになかなかゴールが決まらなかった。しかし後半17分、左からのクロスをMF風間宏矢が中央に折り返し、こぼれ球をDF田中恵太がシュートして先制。6分後には富所悠がPKで決勝点を決めた。


ボランチ富所 新境地 巧みゲームメークでリズム

FC琉球―東京ヴェルディ 前半40分、東京のMF佐藤優平(右から2人目)と激しく競り合う琉球の富所悠(右)=17日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(ジャン松元撮影)

 後半23分、ボランチ富所悠が敵陣でボールを奪ってドリブルのギアを上げた。守備との1対1で股抜きを成功させた瞬間、相手が体勢を崩しながらハンドした。獲得したPKのキッカーは富所だ。「元々得意だった」と、GKの動きを見ながらタイミングをずらし、跳んだ方向とは逆を突いた。

 2012年から在籍する“ミスター琉球”の富所。昨季はけがもあり16試合の出場に留まったが、今季は初めてボランチに挑戦し、持ち前のキープ力とテクニックで攻撃にリズムを生んでいる。

 前半41分にレッドカードで相手が1人抜けた後は「持ち過ぎず、テンポを上げること」を意識してゲームメーク。守備でも機を見ては素早く寄せてボールを奪うなど貢献した。

 指揮官の樋口靖洋監督は「気持ちよくサッカーをやっている」と評価。本人も「ボールにたくさん触れることが一番楽しい」と手応えを感じているようだ。

 個人としては19年5月以来の得点となった。富所は「もっと自分の特徴を出せる。守備でも少しずつリズムをつかめている」と30歳にして新境地を開拓している。

 (古川峻)


複数得点よかった

 樋口靖洋監督(琉球)の話 ここから連勝するぞという大事なゲームだった。相手が1人が欠けると意外と難しくなるが、しっかり複数得点できてよかった。ただ展開としては3点目も欲しかった。次戦の町田には昨年2敗した。挑戦者として向かいたい。

守備に比重置きすぎ

 永井秀樹監督(東京V)の話 守備にバランスを置きすぎたことが最大の反省点だ。もっとボールを持って自分たちの攻撃的なサッカーをしないといけなかった。選手には本当に申し訳ない。最後の15分の攻撃する姿勢は評価したい。