那覇空港の陥没 5月に対策工事着工へ 技術検討委が計画案を承認


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 那覇空港の第1滑走路と第2滑走路を結ぶ連結誘導道路の緑地帯で防砂シートが劣化し、埋め立て材の海砂が流出して陥没や空洞が発生した問題を受けて沖縄総合事務局は16日、第3回技術検討委員会(委員長・池田龍彦横浜国立大名誉教授)を開き、対策工事の施工計画案を承認した。来月からの着工に向け、関係機関と調整を進める。

 対策工事にかかる費用は、陥没が発生した工区の埋め立て工事を受注した東亜建設工業・丸尾建設・太名嘉組の3社でつくる企業共同体(JV)が負担する。総合事務局が3月10日に契約書に基づき、瑕疵(かし)の補修を請求し、JVが了承した。

 工事はJVが発注する。総合事務局に対して現時点で、工事費に関する報告はないという。

 工事は来年11月までかかる見込み。航空機が離着陸する誘導路には砕石層を設置する。空港運用に支障を来さないよう、関係機関と調整しながら6月中旬の工事完了を目指す。

 護岸部分は地下の電気・通信制御ケーブルの移設や架設ケーブルの設置を伴う。11月から翌年3月にかけてセメント系の地盤改良材で地盤を固め、対策工事後にケーブルの復旧作業を行うとしている。

 今後、委員会では対策工事の実施状況について議論するとともに、陥没発生の原因となった防砂シートの劣化について原因究明を進める。