ワクチン窓口、既に混乱 電話つながらずウェブ停止も


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 各自治体では、予約受け付け窓口に市民が殺到したり、専用のコールセンターに電話してもつながらなかったりするなど、一部で混乱が生じている。本紙のアンケートでは「離島で医療スタッフが不足している」(北大東村)、「ワクチン供給など市町村の努力だけで実施できるものではない」(北中城村)、「台風襲来時の振替日の対応」(読谷村)など課題を指摘する声が寄せられている。

 糸満市では19日、65歳以上の高齢者を対象に、地域を限定して電話と来所で予約受け付けを再開したが、開始から約2時間半でこの日の予約枠が埋まった。同市は14日に予約受け付けを開始したが、専用システムにアクセスが集中して障害が発生し、ウェブを含め全ての受け付けを停止した経緯がある。

 14、19の両日とも予約できなかった78歳の男性が住む地域の次回予約受け付け日は、まだ決まっていない。男性は「また次回、確実でもないのに予約を取りに来なきゃいけないのか」と憤った。

 19日に受け付けを開始した浦添市でも、予約受け付け開始からわずか2時間足らずで予約枠が埋まった。担当課には「電話がつながらない」などの苦情が複数寄せられた。接種対象者の数にワクチンの数が追いついておらず、市民に不安が広がっている。

 離島では、集団接種の場合の医師確保が特に課題となっている。南大東村や渡嘉敷村、多良間村などでまだ確保ができていない。久米島町では「(医師の)配置はできているが、当日来られなかった場合の医師の代理が確保できていない」と頭を悩ませている。