24日から大分県で開幕する第148回春季九州地区高校野球大会(24~30日)に向け、県代表の具志川商と興南は21日、沖縄を出発する。夏の全国高校野球選手権大会出場を目標に、九州地区大会では両チームとも一戦必勝の気構えで、頂点を見据え汗を流している。両チームは大会初日の24日、臼杵市民球場で2回戦から登場し、興南は午後0時15分から昨秋の九州王者・大崎(長崎推薦)と、具志川商は午後3時から東明館(佐賀1位)と対戦する。
興南 敗戦の悔しさ糧にチーム進化
2年ぶりに県春季大会を制した興南は、昨秋の九州王者・大崎との初戦に胸を躍らせる。19日はメンバーが発表され、春季大会でメンバー入りしていなかった選手も背番号を手にした。
チャレンジマッチで具志川商に敗れ、チームの雰囲気は一変したという。我喜屋優監督は「九州に向けて火が付いたみたいに、アップの風景から何からぴりっとしてきた」と悔しさを糧に、進化を続けるナインに目を細める。九州の強豪との対戦が、夏の甲子園出場につながるとし「九州での実力を見極め、夏までにどこにも負けないチームを仕上げる」と語る。
背番号1を背負い九州に挑む大山北斗は「チームが勝つために打たせて取る投球をしたい」と意気込んだ。
具志川商 甲子園見据え気を引き締め
センバツに出場し、チャレンジマッチで県春季大会王者の興南に競り勝った具志川商は、九州の頂点を見据えいっそう気を引き締める。19日には九州大会に出場する選手20人が発表され、新加入した1年生4人が背番号を勝ち取った。
ミーティングで喜舎場正太監督は「選ばれた人、そうでない人とも理由を考え、与えられた役割で全力を尽くしてほしい」と夏の甲子園出場を見据え、各選手を激励した。
背番号1を託された新川俊介は、九州メンバーから外れた3年生がいることに触れ「ベンチ入りできなかった選手の分まで、しっかりプレーで見せて頂点を取って帰ってくる」。九州に来られない仲間のため、優勝旗を持ち帰ることを誓う。