重量挙げアジア選手権3位 宮本「当たり前に挙がる重量」失敗にあぜん


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男子73キロ級 ジャークでバーベルを頭上に挙げる宮本昌典=20日、ウズベキスタンのタシケント(提供)

 重量挙げのアジア選手権第4日は20日、ウズベキスタンのタシケントで行われ、男子73キロ級の宮本昌典(沖縄工高―東京国際大出、同大職)はスナッチ150キロ、ジャーク185キロのトータル335キロで銅メダルを獲得した。スナッチの2本目で150キロに失敗したが、3本目で成功し、この時点で4位。ジャークは2、3本目の188キロは落としたが、1本目に挙げていた185キロでトータル3位に入った。

 東京五輪で確定済みの日本の出場枠は3枠。宮本昌典はトータル338キロを記録すれば全7階級の選手で競う選考レースで2番手に立てる。ジャーク2本目、そのために必要な188キロに挑んだ。自己ベストは自らが持つ日本記録の190キロ。「今の調子なら当たり前に挙がる重量」だった。

男子73キロ級で3位に入り、表彰台に上がる宮本昌典(提供)

 難なくクリーンに成功。しかし頭上に差し上げる時に腕が伸びきらず、後方に落とした。最終試技の3本目も188キロに挑戦。「っしゃあ」と気合を入れ直してプラットホームの中央へ。胸から一気に差し上げたが、安定しない。「ああっ」と大きな声を漏らしながら右側に体勢を崩し、バーベルを落としてあぜんとした表情を浮かべた。

 これまでクリーンで失敗することはあったが、「(胸から挙げる)ジャークで失敗するのは2年に1度あるかないか」という。それが1試合で2回。「オリンピックの壁の高さを痛感した」と声を落とした。

 ただ代表に選考される可能性はまだ残されており、日本選手全体の成績次第では枠も4枠に広がる。代表入りを念頭に「もう一度白紙に戻してやるべきことを考え直さないといけない。精神面を鍛えたい」とメンタル強化を課題に挙げた。