焼失前の首里城、日光によみがえる 東武ワールドスクウェアに展示


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焼失前の首里城を25分の1スケールで再現した東武ワールドスクウェアの展示物=24日、栃木県日光市

【日光】世界遺産を含む、国内外の有名建築物を25分の1スケールで再現する東武ワールドスクウェア(宮原弘社長、栃木県日光市)は24日、新展示物の首里城の完成を記念して「竣成式」を行った。2019年10月の火災で焼失する以前の威容を再現し、来場者からは、「壮麗な首里城の雰囲気が感じられた」などと感嘆の声が上がった。

 竣成式には、福田富一栃木県知事のほか、首里城の復興事業を担当する内閣府沖縄総合事務局の吉住啓作事務局長、宮原社長らが参加した。近接する日光東照宮の湯澤一郎権宮司が神事を行い、地元の県人によるエイサー演舞も行われた。

 福田氏は「5年後の首里城復元に向けての応援をこの東武ワールドスクウェアからぜひお願いしたい」と期待を寄せた。吉住氏は「一足早い素晴らしい復興になった」と頬を緩ませ、宮原氏は「展示物を通して沖縄の歴史、沖縄の癒やしの心を伝えていきたい」と力を込めた。  家族で訪れた飯田涼太さん(22)=埼玉県春日部市=は「焼失前の首里城を見る機会がなかったが、壮麗さが伝わってきた。復元されたら是非本物を見に沖縄に行きたい」と声を弾ませた。10年前に首里城を訪れたという宇都宮市の60代の女性は「守礼門、正殿。広い場内を歩いた時の記憶がよみがえった」と満足げだった。

焼失前の首里城を25分の1スケールで再現した東武ワールドスクウェアの展示物=24日、栃木県日光市
東武ワールドスクウェアの新展示物「首里城」の完成を記念した地元県人によるエイサー演舞=24日、栃木県日光市