【東京】防衛省統合幕僚監部は9日、2020年度の自衛隊による緊急発進(スクランブル)の回数を発表し、那覇基地の南西航空方面隊は前年度比177回減の404回だった。同方面隊の回数は16年度の803回から半減した。南西方面での緊急発進の大半を占める中国軍機の動き方に変化が見られることが要因とし「中国側の活動が減っているという認識はない」と話している。
統幕によると、相手の機体が真っすぐ日本へ向かうなど日本の領空を侵犯する動きをする際に緊急発進が行われる。中国機が緊急発進が必要となる飛行を行う回数が減っているという。
行動変化の理由は「分からない」とした。
日本全体の緊急発進回数は前年度比222回減の725回となった。内訳は中国が同217回減の458回、ロシアが同10回減の258回など。
岸信夫防衛相は同日の会見で「中国、ロシアの活発な活動が継続している」との認識を示し、引き続き警戒する考えを示した。