ソフトテニスハイスクール杯、花田と高嶺が県予選制す


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 ソフトテニスのハイスクールジャパンカップ2021県予選大会最終日は25日、県総合運動公園庭球場で男女シングルス決勝までを行った。男子は花田悠馬(名護)が福本聖己(八重山)との最終第7ゲームまでもつれる接戦を制し4―3で優勝を飾った。女子は高嶺心萌(八重山)が4―2で上里しゅり(名護)に勝利し、頂点に立った。24日には男女ダブルスも行われ、男子は吉川洋一朗・高嶺星弥ペア、女子は加那原里奈・高嶺心萌ペアと八重山が男女優勝を決めた。各部門の優勝者は全国大会(6月23~27日、北海道)への出場権を得た。

冷静さ保ち続け勝利/花田 3ゲームでジュースの熱戦

男子シングルス決勝 激戦を制した名護の花田悠馬=25日、県総合運動公園庭球場

 男子シングルス決勝は三つのゲームでジュースにもつれる熱戦。1ポイント取る度に両者が雄たけびを上げる中、冷静さを保ち続けた名護の花田悠馬に軍配が上がった。

 ボレーやスマッシュなど攻撃型のプレーを得意とする花田だったが、八重山の福本聖己の高精度なドロップショットに翻弄(ほんろう)され、思うような展開ができずにいた。「ラリーはあまり得意じゃないので、積極的に前に行った」と苦しい流れの中でも第4ゲームを奪い返し、ゲームカウント2―2と形勢を立て直した。

 前半からカットボールなどを交え「相手を左右に動かしてから、疲れが見え始める後半が勝負」との読みは、最終第7ゲームで効果を発揮した。先取点は許したが、決勝戦3度目のジュースに持ち込む。「先に1点取った方が精神的にも有利」。激しい攻撃から丁寧なプレーに意識を変えた。さらに前半の攻撃的なプレーが応えたのか、次第に福本のリターンが乱れる。攻めどきを見定め、最後は5連続ポイントで優勝を決め、両手を大きく広げ空に叫んだ。「ラリーでは打ち勝てなかったが、サーブの調子が良く立て直すことができた。本当にうれしい」と競り合いを制した優勝の味は格別だった。
 (上江洲真梨子)

粘り強くチャンス待つ/高嶺、女子2冠を達成

女子シングルス決勝 カットボールを放つ八重山の高嶺心萌

 女子ダブルスを制した八重山の高嶺心萌が、シングルスも勝利し2冠を達成した。得意のカットボールが「風に流されたので、守備で返してから(チャンスを)待とう」と、粘り強い守備から相手のミスを誘いだし、チャンスへとつなげる戦法で徐々に点差を突き放していった。

 今月中旬には、年代別の代表合宿にも参加し全国レベルを実感。「チャンスが来たら一発で決められるコースに打たないと全国では勝てない」とストロークの修正を課題に挙げ「楽しく、自分らしいプレーを全国でもやりたい」と全国大会へ向け気を吐いた。