聖火リレー「実施できるのか」 名護や糸満、4日前なのに情報届かず


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糸満市の聖火リレー会場になる平和祈念公園の入り口に設置された看板=26日、糸満市摩文仁

 【糸満・名護】県内で5月1、2の両日に実施される東京五輪の聖火リレーまで、あと4日―。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、本島内のリレーは名護市と糸満市に集約されるが、両自治体の職員からは「詳細な情報がまだ届いていない」「業務内容がはっきりしない」と戸惑いの声が上がる。

 26日、糸満市の平和祈念公園内には「東京2020オリンピック聖火リレー開催に伴う公園内利用制限のご案内」と書かれた立て看板が複数、設置されていた。看板以外には準備の様子は見られなかった。

 糸満市の聖火リレー担当者は「20人弱の職員動員を県からお願いされているが、何を担当するのかまだ知らされていない。県も大変な状況だと思うが、日が迫っている。市の役割についての情報がほしい」ともどかしそうに話した。別の市関係者は「県や他の自治体はどこまで準備が進められているのか。本当に実施できるのか」と眉をひそめた。

 名護市民会館周辺でも、聖火リレーののぼりが等間隔に並べられていた。市の担当者は「県とコースなどについて口頭で調整しているが、当日のステージ上の進行などはっきりしていない部分がある」と困惑した様子で話した。新型コロナの影響でコースが大幅に縮小され、会館周辺にある21世紀の森公園のコース取りや規制、防犯対策などを改めて調整した。「地道で大切な作業。聖火リレーを受け入れたという成果を残したい。成功に向けて頑張るしかない」と話した。

 名護市と糸満市には26日午後5時までに県から新たな連絡はなかった。