飼育は亜熱帯の沖縄で 希少ゾウガメ、東南植物楽園へ 飼い主伊佐さん、県外移転で


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アルダブラゾウガメを東南植物楽園に寄贈した伊佐真人さん=23日、沖縄市の同園

 【沖縄】沖縄県那覇市の会社経営者伊佐真人さん(49)が23日、世界最大級の希少なリクガメ「アルダブラゾウガメ」の雌2頭を沖縄市の東南植物楽園に寄贈した。伊佐さんは10年近く飼育してきたが、県外に引っ越すのに伴い、亜熱帯の沖縄が飼育に適していると考え、寄贈を打診した。同園はアルダブラゾウガメの雄1頭がいるため、将来の繁殖のためにも引き取った。生き物広場「いちむし村」で飼育・展示する。

 アルダブラゾウガメは約100年生きる長寿のカメ。インド洋に浮かぶセーシェル共和国などに生息する。県内では20頭程度が飼養されているという。

 伊佐さんが寄贈したのは推定8歳の「マロリー」と推定12歳の「デカリー」。伊佐さんは園に2頭を届けると、別れに寂しげな表情を浮かべたが、「自宅よりも広い場所で喜んでいるはず」と話した。「子どものころから東南植物楽園に通ってきた。ここで多くの人に見てもらうことができて良かった」と話した。

 園で飼育を担当する玉城常智さんは「世界でも最も大きいクラスのリクガメだ。子どもも大人も興味を持ってもらえるとうれしい」と話した。