米軍キャンプ・キンザー「洗濯施設」面積1.6倍に 106億円で移設、機能の変更は否定


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米軍牧港補給地区(キャンプ・キンザー)=2018年9月撮影

 米軍牧港補給地区(キャンプ・キンザー)内で仮移設した洗濯施設の延べ床面積が、旧施設と比べて約1・6倍に大きくなっていることが29日までに分かった。沖縄防衛局は「県内の米軍施設で使用されている制服や寝具などを一手に集約し、洗濯する大規模な工場で、機能の変更はない」と説明している。

 防衛局によると、新しい施設は延べ床面積が6700平方メートル。建物の高さは、クリーニング機器などが設置されている場所で約13・7メートル、事務所部分で約4・9メートル。解体された旧施設は延べ床面積が約4100平方メートルで、高さは約6・1~7・9メートルだった。

 沖縄防衛局は旧施設と比べた新施設の規模について、機器の整備区域を拡張したり、作業員が通行する通路の幅を広げたりしたことを説明。「1954年に建設された旧施設の移設で、安全性に十分配慮した作業環境となるよう、米軍のニーズを満たす形で設計したためだ」と述べ、新たな機能の付与は否定した。

 洗濯施設は、国道58号拡幅に伴うキャンプ・キンザーの一部返還に関連し、106億円を投じて同基地内の別の場所に移転新設した。キャンプ・キンザーは今後、嘉手納弾薬庫知花地区に機能を移転し、全面返還する計画となっている。このため、今回の洗濯施設の整備も「仮移設」との位置付けとしているが、鉄筋コンクリート造など本格的な仕様となっている。