伝統芸能分野で将来一層の活躍が期待される優秀なアーティストに贈られる第25回日本伝統文化振興財団賞に、琉球伝統箏曲琉絃会師範の池間北斗さん(32)が選ばれた。同財団(藤本草理事長)が1日、授賞を発表した。同賞は毎年1人に贈られ、県内からの受賞は2015年の佐辺良和さん(琉球舞踊家・組踊立方)に続き、2人目。
同財団は選定理由について池間さんが琉球器楽の実演家と共に企画した舞台「琉球器楽の会」に触れて「琉球箏の独奏楽器としての機能を探り、その可能性・未来性を追求して、高水準の成果をよく示した。現代琉楽に新生面(新しい方面・分野)を開拓する真摯(しんし)な姿勢と情熱は高く評価され、また期待するところ大である」としている。
池間さんは「新しいことへの挑戦で、従来の箏曲の大切さも感じている。どちらも一つの琉球箏曲として、こんにちまで伝えられてきた箏曲を保存すると共に、器楽として発展させることも考えていきたい」と話した。