未成年の薬物乱用防止 緊急アピールへ 県警、教育庁が連絡協議会


この記事を書いた人 Avatar photo 大城 周子
連絡協議会であいさつする県警の島雅孝少年課長=30日、那覇市旭町の県南部合同庁舎

 今年に入り高校生(当時)を含む少年9人が、覚醒剤取締法違反や大麻取締法違反の容疑で県警に相次いで摘発されたことを受け、県警と県教育庁は30日、再発防止対策などを話し合う臨時の連絡協議会を開催した。県は連休明けにも違法薬物乱用防止に向けた緊急アピールを行う方針。

 那覇市旭町の県南部合同庁舎で開かれた協議会には、県警本部少年課や組織犯罪対策課の捜査員のほか、県教育庁の職員など約20人が参加した。県警本部少年課の島雅孝課長は、会員制交流サイト(SNS)などを介して不特定多数の間で、違法薬物の密売に関するやりとりが行われている実態を指摘。「青少年を取り巻く環境は大変深刻で、強い危機感を持たざるを得ない」と、若年層を中心に広がる薬物汚染の現状を説明した。

 県教育庁は同日までに、全ての県立学校で薬物乱用防止に関するロングホームルームを実施した。高校生が主体となり作成した「ちゅらマナーハンドブック」などを活用し、非行防止に取り組む考えを示した。玉城学県立学校教育課長は「情報共有をして効果的な対策につなげたい」とあいさつした。