子の幸せと平和願う 対馬丸「小桜の塔」にこいのぼり


この記事を書いた人 Avatar photo 慶田城 七瀬
こいのぼりを掲揚した塔の前で歌う、つしま丸児童合唱団の子どもたち=1日、那覇市の小桜の塔

 対馬丸戦没者の慰霊碑「小桜の塔」(那覇市若狭)で1日、つしま丸児童合唱団の子どもたちがこいのぼりを掲揚し、こいのぼりの歌を歌った。集まった人たちは子どもたちの幸せや成長を願った。

 小桜の塔は1954年5月5日に建立され、除幕式ではこいのぼりが掲揚された。その様子を再現しようと60周年に当たる2014年、こいのぼり掲揚式を始めた。

 昨年は新型コロナウイルス感染予防のため掲揚式を中止した。今年も感染者が増えたため、つしま丸児童合唱団は4月、毎週土曜日に行う活動を休止した。代表指導者の高里千穂子さんは「命のバトンを受け継ぐ活動。掲揚式まで休むのはさみしすぎる」と開催を決め、掲揚式の後には塔付近の清掃もした。

 風になびくこいのぼりの下で、対馬丸記念会常務理事の外間邦子さんは「対馬丸で犠牲になった子どもたちも喜んでいるだろう。みんなもこいのぼりのように元気に楽しく過ごして」と呼び掛けた。