琉球大院、工学系の4専攻を統合 前倒しで学べるプログラムも学部に設置


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琉球大学

 琉球大学大学院は四つあった工学系の専攻を、本年度から「工学専攻」の一つにまとめた。この改組に先立ち、学部3年から大学院科目を前倒しで履修できるグローバルエンジニア(GE)プログラムを工学部に設け、学部の4年間と博士前期課程の2年間を合わせ、6年間を一貫して学べる環境を整えた。専門性を深めながら、他の研究分野の知識を習得する「スペシャリスト兼ジェネラリスト」の育成に取り組む。

 工学系の大学院博士前期課程はこれまで、機械システム工学、電気電子工学、環境建設工学、情報工学の四つの専攻があった。一つにまとめた工学専攻には、知能機械システムや電子システムデバイス、建築学など八つのプログラムを設け、垣根を越えて科目を履修できるようにする。GEプログラムは学部から大学院へ進学する前提のコースで、学生は学部2年終了時に選択できる。大学院へは、一般入試とは異なる特別入試制度で進学できる。

 琉球大の西田睦学長は「大学院の科目を先行して学べるので、6年間で1年間分の余裕ができる。生まれた時間で長期留学するなど、グローバルに学べる」と利点を説明した。和田知久工学部長は「時代が変わり、変化のスピードに柔軟に対応することが求められている」と述べ、新時代の人材育成に期待した。