嘉手納基地、住宅隣の元駐機場の使用延長 工事遅れ騒音懸念


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 米軍嘉手納基地で行われている、第353特殊作戦群の駐機場エリアの拡張工事が遅れていることが7日までに分かった。米軍によると、駐機場は完成したが、駐機場近くにある整備格納庫の工事が遅れているという。米軍は民間住宅地に隣接する「パパループ」と呼ばれる元駐機場を、延長して使用する方針。騒音や悪臭など、住民の負担増が懸念される。

 沖縄防衛局によると、工事の遅れは米軍の予算不足によるもの。整備格納庫の完成時期は未定。米軍からできるだけ早期に整備することや、「騒音が生じないよう最大限の措置を講じる」と回答があったという。

 米軍は2019年2月上旬に拡張工事に着手。工期を約2年としていたが、拡張地域の文化財調査などの影響で21年4月ごろまで完成がずれ込むとしていた。

 當山宏嘉手納町長は「パパループの使用は2年間の一時的なものと説明を受けてきたたため、期限のめどが立たないまま延長して使用するのは極めて遺憾だ」と説明。その上で「騒音を発生しないようにするのは米軍の当然の責務だ」と話した。