白熱の戦いに会場熱気 春の全島闘牛大会【動画あり】


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シーの一番、イーグル王(右)を土俵際に追い詰める闘勢琥珀 =9日午後、うるま市石川多目的ドーム(ジャン松元撮影)

 【うるま】飛び交う「ヒーヤイ」の声に呼応するように、闘牛たちが激しくぶつかり合う。県内が梅雨入りする中で開かれた9日の春の全島闘牛大会。闘牛たちの白熱した闘いで、蒸し暑い会場はさらに熱気を帯びた。

 現王者のファイティング大吉が初防衛に挑んだ軽量級では、大吉が石山聖空宝志みおりを土俵際まで追い詰めるも、カウンター攻撃をもらい敗走。ベテラン牛の石山聖空宝志みおりが初タイトルを獲得した。牛主の古謝みおりさんは「押されても必ず戻ると信じていた」と話し、うれしそうにトロフィーを掲げた。

 赤番頭と勝進嵐千月吽(かっしんあらしちづきごう)が争った中量級は、角を突き合わせた直後に勝進嵐千月吽が敗走し、わずか8秒で決着。中量級では初の赤毛牛王者誕生となった。赤番頭の牛主・伊波未来さんが「生まれたときからチャンピオンになると思っていた」と語ると、赤番頭がそれに応えるように会場中に響き渡る声で鳴いた。

 重量級は、7連勝無敗の猛牛、イーグル王の粘りに対してスピード感ある腹取り攻撃を見せた闘勢琥珀が勝利をつかんだ。牛主・平良恵さんは、琥珀の入場曲に選んだ北島三郎の「恩返し」のように「たくさんの人の助けで勝利できた。次も勝利して恩返ししたい」と話した。

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