サッカーのタイムス杯争奪OFA第26回県選手権(兼天皇杯JFA第101回全日本選手権県予選)は9日、金武町フットボールセンターで決勝を行い、沖縄SVが3―0で海邦銀行SCを下し2年ぶり2度目の優勝を果たした。天皇杯出場は3年連続3度目。
沖縄SVは前半、赤木直人が先制、2点目を奪い、続いて関恭範が3点目を決め、試合を有利に進めた。後半は海邦も攻めて得点機を広げたが、ゴールに届かなかった。
全国各地でも代表決定戦が行われ、本大会に出場する90チームが出そろった。新型コロナウイルスの影響で熊本、鳥取両県は決定戦を行わず、J3の熊本、鳥取が出場する。
1回戦は今月22、23日に行われ、沖縄SVは23日に福岡大(福岡県代表)と福岡県のベスト電器スタジアムで戦う。J1とJ2勢が登場する2回戦は6月9日、16日に実施。4回戦終了後に準々決勝の組み合わせを決める。準々決勝以降の日程は未定。
天皇杯出場を懸けた頂上決戦は、沖縄SVが前半で3得点と海銀を圧倒した。
先制点は13分、赤木直人が守備の裏に抜け出して左足で押し込んだ。カウンターから攻めに転じた30分にも、赤木が右からのクロスを確実に蹴り込んで追加点。「チャンスは必ず来ると思っていた。いいボールが来たので当てるだけだった」と納得の表情だった。駄目押しは直後の31分、同じく守備が手薄になったところを関恭範がフリーの状態で3点目を挙げた。
ただ、後半は守りの時間帯が増え、パスの精度や選手間の連動した動き、スタミナ面で課題を残した。
3点ビハインドながら一歩も引かず、必至に食らいつく海銀に手こずった。海銀はゴールへの執念にスイッチが入ったかのように、中盤の選手を軸に連動した動きを見せた。細かいパス回しで切り崩し、沖縄SVの陣地でプレーする時間を増やした。
前半と後半で波のある展開に、沖縄SV内に消化不良の感もただよった。試合終了後、髙原直泰主将は声を張り上げ、チームメートに猛省を促した。県代表として出場する天皇杯に向けプラスの起爆剤にできるか、期待が掛かる。
(大城三太)
▽決勝
沖縄SV
3―0(3―0,0―0)
海邦銀行サッカークラブ
(沖縄SVは3年連続3度目出場)
▽得点者【沖】赤木2、関
◆結果を出せた
山本浩正監督(沖縄SV)の話 結果を出せたのはよかった。後半は疲れが出ていた。共通認識を持つこと、修正していく力をつけていかないといけない。昨年の天皇杯は1回戦負けだった。できることをやって初戦突破し、次につなげていく試合をしたい。
◆前半失点に悔い
仲間幹監督(海邦)の話 前半3失点は悔いが残る。ラインを上げきれず守備が手薄になった。後半は選手が距離を保ち、パスで崩すサッカーができた。フィニッシュまでいけなかったのは課題。練習場が確保できず、走り込みに力を入れた。その成果が出せた。