リウボウグループ 百貨店2期連続の赤字、沖縄ファミマは初の減収 2月期決算 


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 リウボウグループ(比嘉正輝代表)は11日、グループ小売り3社の2021年2月期決算を発表した。百貨店「デパートリウボウ」を経営するリウボウインダストリー、スーパーマーケット事業のリウボウストア(いずれも糸数剛一社長)、コンビニエンスストアの沖縄ファミリーマート(野﨑真人社長)の主要3社合計の売上高は、前期比11・6%減の1034億5800万円、経常利益は同10・5%減の12億3800万円の減収減益となった。

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、百貨店のインダストリーは2期連続の赤字となった。沖縄ファミマは1987年の開業以来、初めて減収となった。

 22年2月期は、合計売上高が4・1%増の1077億1千万円、経常利益が25・3%増の15億5200万円と増収増益を計画している。

 【リウボウインダストリー】売上高は前期比37・9%減の105億400万円。経常損失1億9400万円を計上した。新型コロナ感染拡大に伴う臨時休業や営業時間短縮の影響に加え、催事の中止や規模縮小、外国人客を中心に観光客の落ち込みなどで集客が振るわず、アパレルや化粧品を中心に落ち込んだ。

 親会社のリウボウホールディングスに支払う家賃11カ月分、約5億円を免除されており、実質的な経常損失は約7億円となるという。21年度は、外商力や独自サービスの強化などで黒字化を目指すとしている。

 【リウボウストア】売上高は同3・2%減の208億4千万円、経常利益は同3・4倍の2億7千万円だった。スーパーは巣ごもり需要を捉え好調だったが、19年4月に古島マルシェが閉店した影響や、決算を合同していたリウボウ旅行サービスの売り上げが減少したことから、減収となった。仕入れ戦略の見直しなどで利益率が向上し、大幅増益となった。

 【沖縄ファミリーマート】売上高は同8・4%減の739億6200万円、経常利益は同19・5%減の11億6200万円だった。人の移動が制限され、那覇市内のビジネスホテルや中北部のリゾートホテル周辺の店舗で売り上げが下がった。住宅街でも、一斉休校に伴い来店客が減少した。セブン―イレブンが19年7月に沖縄出店して以降の競合の激化も影響している。