【識者談話】宮古島前市長逮捕 金の動きや用地選定過程、徹底解明を 五十嵐敬喜氏(法政大名誉教授)


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五十嵐敬喜氏(法政大名誉教授)

 自衛隊駐屯地の選定は、地元の市長が単独で決められることではない。別の候補地を断念させ、千代田カントリーに導くには、それなりの理由をつくることが求められる。

 市の事務方にも防衛官僚にも協力者が必要で、周到な準備、根回しを要する。市長が金をもらって便宜を図ったからといって、すぐに決まるようなものではない。根が深い事件だと思う。市長に渡った金がどのように動いたのかも調べないといけない。

 駐屯地にはさまざまな施設があり、建設地は地理的条件を考えて緻密に決めているはずだ。ただ、国防に関する施設は特に機密性が高く、なぜそこに建設されるに至ったのか、検証が難しい。

 事件を追及するだけでなく、二度と事件が起こらないようにする方策も考えないといけない。再発防止のためには、候補地選定に関する情報の開示が必要だ。
 (公共事業論)