
自衛隊駐屯地の選定は、地元の市長が単独で決められることではない。別の候補地を断念させ、千代田カントリーに導くには、それなりの理由をつくることが求められる。
市の事務方にも防衛官僚にも協力者が必要で、周到な準備、根回しを要する。市長が金をもらって便宜を図ったからといって、すぐに決まるようなものではない。根が深い事件だと思う。市長に渡った金がどのように動いたのかも調べないといけない。
駐屯地にはさまざまな施設があり、建設地は地理的条件を考えて緻密に決めているはずだ。ただ、国防に関する施設は特に機密性が高く、なぜそこに建設されるに至ったのか、検証が難しい。
事件を追及するだけでなく、二度と事件が起こらないようにする方策も考えないといけない。再発防止のためには、候補地選定に関する情報の開示が必要だ。
(公共事業論)