K・A・Bモータースの屋慶名弘二さんは5日、職場の釣り仲間と慶良間冲に出掛けた。午前6時半に嘉手納漁港から深盛丸で出船し、午前8時半ごろから慶良間沖で釣りを始めた。アイゴの切り身を餌にテンヤ仕掛けを落とした屋慶名さんの1投目に、中型らしき魚がヒット。10メートルほどリールを巻き上げていると急に、竿(さお)にずっしりとした重さが加わった。掛かった魚に大物が食い付いたようだが、大物は釣られたことに気付かないのか、小型のリールでも5メートルほどは巻き上げることができた。
しかし、異変に気付くと底に向かい10メートルほど走ると止まった。その様子を見ていた船長が「釣れた魚にアーラが食い付いたみたい。アーラの頭を上に向けるようにして、ゆっくりとリールを巻いて。途中で潜って抵抗するから用心してよ」とアドバイスしてくれた。
仕掛けは道糸がPE2・5号、ハリスがフロロの7号と細仕掛けなので無理はできない。ゆっくりとリールに糸を巻いては、再び糸を引き出される作業が7回、ようやく海面近くまで巻き上げたが、浮いてくるはずのアーラの姿が見えない。不思議に思っていると、船の反対側で「大きい、大きい」と歓声が聞こえ、屋慶名さんの後ろの船べりに浮いた。船上に引き上げられたアーラの口の中には最初にヒットした40センチのナガジューミーバイが残っていた。
(おきなわ釣王国社 仲栄真修)