「市民に説明できぬ」 弾薬搬入 宮古島市長、防衛省批判


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防衛省の対応を批判する宮古島市の座喜味一幸市長=14日午後、宮古島市役所

 【宮古島】宮古島市城辺保良の陸上自衛隊「保良訓練場」へのミサイル搬入開始を巡り、沖縄防衛局から報告を受けた同市の座喜味一幸市長は14日、記者会見した。防衛局は搬入の詳細を市側に説明しておらず、座喜味市長は「具体的なものを何も提示せず、はい分かりました、とはならない。市民に説明できない」と防衛省の対応を批判した。

 座喜味市長は「市民の生命、財産を守る立場として日程、ルートなどを公開するよう防衛省に求めた」と説明。市によると、13日に防衛局の職員が市役所を訪れ「17日以降に搬入を開始する。日時やルート、弾薬の種類については安全上の観点から公表できない」との報告を受けた。

 情報公開を求める市長に対し、防衛局は「意向を本省に伝える」と回答したという。市は17日以降も、重ねて防衛省側の対応を確認し、得られた情報は市民に公開する。

 座喜味市長は「(陸自配備は)容認するが、今回の報告は文書もなく口頭だけ。誠実でない。具体的に何一つ分からない。機密事項で片付けられない」と強調した。

 また、市民の安全の担保について、防衛局は「安全面に配慮する」「住民へ影響がないようにする」との回答だったという。座喜味市長は「どのように担保するのか。万が一のことを考え、県や関係機関と連携して地域住民が避難できるような態勢づくりが必要だ」と憤った。