英語はコミュニケーションのツール(道具)だ。国際性の豊かな人材を育てるには、自分の意見を論理的に主張できることや、差別や偏見を克服すること、文化の多様性を理解すること、自分のアイデンティティーを確立することなどが求められる。米軍基地を使って英語を学べば世界に出て行けると考えているのなら、あまりに短絡的だ。
最近は「English」に「es」を付けて「Englishes」という概念が生まれている。米国やカナダ、オーストラリアといったネーティブの英語だけでなく、アフリカやアジアの英語も国際的に認められている。沖縄はアジアのクロスロードで、アジアと交流する必要がある。ネーティブの英語をまねして話すのではなく、ウチナーンチュとして英語を話すことが大事だ。
沖縄は戦後27年間、異民族支配に置かれ、米軍基地に対してさまざまな思いを抱えている。米軍基地そのものは弊害だが、私は教育のリソースとして使う分には必ずしもノーではない。「イデオロギーが邪魔をしている」と批判するのではなく、なぜそのイデオロギーが生まれているのかを考える必要がある。
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