西條(与那国中)走り高跳び制す 県中学選手権


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男子2・3年走り高跳び 3回目で1メートル80をクリアする与那国中の西條福之助=16日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(喜瀬守昭撮影)

 陸上競技の第43回県中学校選手権大会兼少年共通少年B国体選考会が16日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで行われた。男子共通の部円盤投げ(1.5キロ)では、外間勝結(与勝中)がこれまでの県中学記録を約1メートル更新し40メートル75で7年ぶりに記録を塗り替え優勝した。砲丸投げ(5キロ)でも11メートル82で頂点に立ち、2冠となった。2・3年の部走り高跳びでは西條福之助(与那国中)が、1メートル80で優勝。女子100メートル障害は喜久里彩吹(東風平中)が14秒12で優勝した。

 走り高跳びを本格的を始めて1年。大会記録の1メートル85に迫る跳躍で、西條福之助(与那国中3年)が頂点をつかんだ。身長178センチ、すらりと伸びた足を軽やかに回転させ、「スピードは高校生に並ぶほど」言われるほどの自慢の助走を生かし、大きく宙を舞った。

 この日は苦手とする踏み切りが「うまく合わさった」という。跳躍直前の小刻みなステップが合い助走は「完璧」だった。1メートル80はこれまで練習での成功もなく「挑戦だったが、いける自信があった」。1本目は上半身がバーに当たり失敗、続く2本目では足がつっかえてバーが落下した。

 ただ、西條の気持ちは高ぶっていた。「2本目があとちょっとだった。助走で勢いを付ければ飛べる」と確信した。挑んだ3本目。息を整えゆっくりと踏み出し一気に加速すると、宙できれいな弧を描き成功させた。当初の目標だった自己記録の更新も成し遂げ「めっちゃうれしくて、楽しかった」と興奮冷めやらぬ様子で語った。 昨年から本島で行われる練習にも参加しており「どんどん記録も伸びてきた。次の大会は1メートル85センチを成功させる」と意気込んだ。
 (上江洲真梨子)