「一生に一度」鮮やかピンク 60年経て観音竹が初開花 浦添


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植樹してから60年の歳月を経て初めて開花した観音竹=16日、浦添市西原

 【浦添】沖縄県浦添市西原の渡久山朝一さん(72)が自宅に植樹してから60年の歳月を経て、「観音竹」(カンノンチク)が初めて開花した。粒状の色鮮やかなピンク色の花を咲かしている。農学博士で琉球大名誉教授の諸見里善一さんは16日、開花を確認し「生態はあまり分かっていないが、一生に一度でも見られたら幸運だ。私も初めて見た」と興奮気味に語った。

 諸見里さんによると、観葉植物として人気の観音竹はヤシ科の植物で、元々は中国から沖縄にもたらされた。その後、沖縄から全国に伝わった。那覇市の首里観音堂に約400年前に自生したことに由来して、「観音竹」と名付けられたとされている。

 渡久山さんは「首里に住んでいた時から今回咲いた観音竹を育てていた。まさかこの目で観音竹の開花を見られるとは思わなかった」とうれしそうに語った。