公園で避難生活訓練 飲み水やシェルター作る 糸満中が海洋教育 


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 上里 あやめ
テントの張り具合やポールの位置を調整する糸満中学校3年の生徒ら=7日、糸満市西崎の海のふるさと公園

 【糸満】糸満市の海のふるさと公園と美々ビーチいとまんで7日、市立糸満中学校の3年生170人が防災・減災をテーマにした海洋教育を実施した。湯煎調理や火起こし、泥水をろ過する飲み水作りなど、六つのグループに分かれて体験した。

 公園での避難生活を想定し、大きさの異なるブルーシートやポールを使ってシェルター作りも行われた。上原有翔(ゆうと)さんは「風向きを考えながらポールを立てるのが難しかった。役割分担しながらできた」と話した。

 戦前、海人はウェーク(かい)を結わえて作った三脚にサバニの帆をかぶせて簡易なシェルターを作り、砂浜で暑さや雨風をしのいだ。講師の1人でNPO法人ハマスーキの上原達彦さんは「工夫をして生き抜く力を感じて、災害時に周りの人を助けられる力を身に付けてほしい」と語った。

 海洋教育は3年前から行っている。「海を知る、海を利用する」を目的に、海と関わりの深い糸満ならではの食文化や歴史、産業など幅広いテーマで学習する。