体罰「顧問から」52% 部員12%「相談できず」 高校部活実態調査


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 沖縄県教育委員会が20日に公表した県立学校の部活動の在り方などを検証する「2020年度部活動実態調査」では、体罰やハラスメントの悩みを抱え、相談もできずにいる生徒がいることが浮き彫りとなった。保護者らは、生徒の声を拾う仕組みを求めている。

 回答した部員6539人のうち2%にあたる133人が体罰・ハラスメントを「受けた」と答えた。「誰から体罰・ハラスメントを受けたか」との問いに、顧問教諭が52.6%、外部コーチが21.8%、部活動指導員が9%だった。部員同士は約15%だった。

 体罰・ハラスメントを「受けた」と答えた部員の回答で「最初に誰に相談したか」との問いに、同じ部の部員が49.6%、保護者(家族)が18.8%、生徒(友人を含む)が15.8%と続いた。一方で「誰にも相談できていない」が12.0%だった。

 「解決した」と答えたのは18.8%、「対応協議中」は15.0%、「解決されていない」は66.2%だった。

 部活指導者に部活動の連絡手段について、私用の携帯電話(メール、ライン含む)を使用しないことを順守しているかの問いでは、「順守している」が29.4%、「心掛けているが緊急の場合は私用の携帯電話等を使う場合もある」は52.9%、「私用の携帯電話等を頻繁に使用している」は8.6%、「私用を使ってはいけないことを知らなかった」は9.2%だった。

 調査に回答したのは、管理職(132人、回答率92.3%)、指導者(1807人、同45.8%)、部員(6539人、同36.2%)、保護者(4259人、同23.6%)だった。